あるとき小田原城主の北条氏康は嫡男の氏政とともに食事していたときに涙をこぼしながらこの言葉を発した。
氏政は飯に汁をかけて食べていたのであるが、一度ならず二度に渡り汁を注ぎ足している様を氏康は見逃さなかった。
毎日する食事のことでありながら、飯に汁をかけるのに一度で適量を計ることさえ儘ならず、もう一度かけてやっと適量にするとはなんと愚かなことであろうか。
日々の些細な見積もりができぬ者に家臣の心中を推し量ることなど決して望めない。
そのような君主に家臣団をまとめ上げることなど遠く及ばず北条家は滅びてしまうであろうことを嘆いている。
このような子に育てた父が不幸なのか・・・
この時点で気づいた父は幸福なのか・・・
このような父に育てられた息子が不幸なのか・・・
この時点で諭された息子は改心するのであろうか・・・
実に興味深い事例であり、その結末は歴史が物語るのであろうか?
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